2.全く逆の対応

  3.双方からのアプローチ

3.双方からのアプローチ
1.共通部分と個別対応
 こういう機能やデザインであって欲しいという個別の要求と、それらを不特定多数に合うようすり合わせしようとすると、現実はなかなか難しい一面を含んでいます。 その意味では、公共建築や公共交通などの建物や駅や車両など多くの人達が共通に利用する日常生活の必要最小限ベースとしての「ユニバーサルデザイン」とそれだけでは対応できないそれぞれの障害などの個別性にも対応する「バリアフリーデザイン」の双方がうまく補足し合いマッチして初めて全体の環境デザインがカバーできるのだろうと考えられます。従って「ユニバーサルデザイン」と「バリアフリーデザイン」について語る場合、どちらが勝っていてどちらが劣っているという観点ではなく、双方のカバーする範囲をよく考えてその違いの部分を良く認識して取り組むべき課題だろうと考えます。

 つまり、広くカバーするといわれているものが、必ずしも全てをカバーできないように、対応の方法や幅は障害の種類や程度によっても違うのだという点が大切な視点ではないでしょうか。

 このように、障害の種類や程度の違いによる対応の調整は、現時点ではまだ解決していない部分が残っています。それぞれの人の身体状況や立場の違いに立った、現実的な対応を更に考えていく必要があるだろうと思います