A邸改造(増築例)
外観
玄関
段差解消機
down
up
出入口
天井走行式リフト
寝室
寝室から浴槽へ
敷居段差解消
浴室の段差解消に伴う排水溝蓋
失敗例
(よく見かける例ですが、水が外に流れ出て床などを腐らし、土台などが腐り大改造が必要になりますす)
大工さんが慣習通り段差を付けて
しまった例(失敗例)
敷居などの段差をなくします
正解例
(水が格子桟で止められ
外に流れ出ない方向にする)
本人は便座移乗の時には全介助のため、縦手すりはここでは介助者が介助時に使用している。本来は縦手すりの位置は便器先端から20〜30p程度が力もいらず身体を引き寄せられるため、立ち上がりやすい。
この住宅は、交通事故により上肢・下肢麻痺の障害を持った方が入院中に自宅へ帰る前に行った改造です。当初は、水廻りに近い和室を改造の対象に検討していましたが、トイレと浴室の位置が離れていたことと浴室が階段下だったことからそこを改造することをあきらめ、費用は若干掛かるけれど庭に増築して改造した例です。上肢、下肢麻痺があるため全介助の生活となりかなり大掛かりな改造となりました。敷地は、傾斜地に宅造された住宅団地の一軒で、玄関が一番低い道路に面し6段程度の階段があるため、入口段差をできるだけ少なくする必要があり、庭側の傾斜した道路側からの玄関入口としました。それでも段差は1m程度あるため、段差解消機を設置しました。
若干斜めの道路部分をすりつけ入口とし段差解消機で道路面からホールまで上がります。車いすで使用するため、両側に手すりを設置するなど安全確保に十分に配慮してあります。
寝室
3モーターのベッドをおき、起居動作や天井走行式リフトや車いすへの移乗を楽にし、食事も摂れるようにしました。
工事途中
寝室と浴室・トイレ・洗面を一体化したサニタリールームへ介助時の移動を楽にするため、天井走行式リフトを設けました。ターンテーブルが高価なため、箇所数を減らしいかに効率良く移動できるようにするかが鍵です。
注意! 改造現場でよく見かけることですが、今まで自分が学習し身に付け行って
きた習慣は、全く逆の指示があっても時に勘違いを生じさせます。工事に係わる
人はよくよく図面に注意を払うべきです。皆がそうだとは思いませんが、図面に
段差無しと表示してあっても今までの自分を信じて付けてはいけない箇所に従来
通りの知識で段差を付けてしまったりします。また、浴室入口を段差無しにする
場合、排水溝蓋の仕様は水が外へ流れ出ないもの(既製品が有ります)にすべき
です。これも良く見かける間違いやすい部分です。間違えてしまうと本人は困り
ますし、費用も無駄にもなります。時には、流れ出た水で床や土台を腐らし大改
造をまねき悲惨な結果になります。
外観
寝室
浴槽
トイレ
庭