人に優しい世の中 2002.1.18発信2001.8.25.作成
私は今、右足首を故障しています。歩いているとき、特に階段を下りているときなど、ちょっとしたはずみで足首に激痛が走り立ち止まることさえあります。自分では普通に歩いているつもりですが、やはり足をかばっているのか、人から見ると分かる程度の歩き方になっているようです。だから、電車の出入り口や階段などで後ろから押されたりすると転落しそうでヒヤッとします。しかし、普段は、殆どの人は他人のことなど頓着なしに、人を押しのけ、突き飛ばして歩いていることが多いので、私のような状況になると身の周りが危なくて恐くなります。夏には丁度いいなどと冗談にも言えませんし、突き飛ばされたと文句をいえば、逆に殺されかねないのです。怖い、怖い。また、優先席の前に立っても、目も爛々と悪口や愚痴に夢中のオバタリアンや若い元気な女性ばかりが目をつぶって座っており、席を譲られるなど一度もなく足の痛みを噛締めています。勿論、障害者・高齢者にも譲ろうとしないのはいうまでもありません。人は皆、一度は足が悪くなれば少しは分かるなどと呪文を呟いたりしています。本当に、最近は街中に危険や理不尽なことが溢れスリル満点です。私は、職業として住宅のバリアフリー化や人に優しい街づくりに、もう十年以上も関わっていますが、自分自身このような状態になってみると、更に自分の仕事の大切さを痛感しています。以前にも、腰を痛めていますので、このような状況は良く知っており、早く人に優しい世の中にならないものかと努力していますが、残念ながら世の中は直ぐには変わらないもののようです。一体、なにが日本をこのようなモラルの低い国に変えてしまったのでしょうか。どうやら、彼らは高度成長、バブルなどの負の遺産だけを受け継いでしまったようです。このままでは日本はきっと駄目になります。しかし、大人の考えを変えることは至難の業です。せめて、将来を担う子供達に何とかこの想いを伝えなくてはと思います。最近、小学校など子供のうちから障害者・高齢者のことを理解し、共生していくための福祉教育の必要性を感じることしきりです。
皆さんも、人に優しい世の中が早く来ると良いと思いませんか?
私はもう10年以上も多摩市に住んでいます。通勤の時、多摩センター駅まで少しの区間ではありますが往復ともバスを利用しています。その地域はKEバスとKAバスの2社が運行しています。最近、KAバスは電鉄本社の方針なのでしょうが鉄道も含めバリアフリーに力を入れているようです。おかげで、その路線にも低床バスが増えてきていますし、一旦停車位置を行き過ぎてバックして戻って歩道に寄せて止めてくれる若い運転手の方も何人も見掛けます。多摩センター駅のバスターミナルなどを含め歩道が一段高くなったバス停では、低くなったステップが歩道部分とほぼ同じ高さになり、歩道に寄せてくれさえすればそのまま段差無しで行けるため足の悪い人は大変助かるのです。しばらく前、右足のアキレス腱を痛めてしまい歩行に支障があったときは低床バスに出会うとそれだけでほっとしたものです。その時、足を痛めて少しではありますが、歩行に障害のある人達の不便さを身をもって実感しました。
しかし、もう一社の方は、随分前に、入口ステップを改造して一段目のステップがスライドして低くなるタイプを作りました。その当時はかなり画期的なことだったたろうと思います。しかし、それ以来、私の知る限りそのままの状況で現在のところ低床バスを運行するでもなく変わっていないようです。なかには寄せて止めてくれる人もいるのですが。